第3回: OpenClawの全体像 — 5つのパーツを理解する
この回で学ぶこと
OpenClawの5つの構成パーツとその役割
各パーツがどう連携して「AI秘書」として動くか
Claude CodeとOpenClawの使い分け
前回のおさらい
前回はOpenClawでできること10選を見た。天気配信、メール要約、記憶を使った会話、SNS監視など。今回はその裏側、OpenClawがどういう仕組みで動いているかを理解する。
OpenClawの5つのパーツ
OpenClawは5つのパーツで構成されている。会社に例えると理解しやすい。
1. Gateway(受付)
全てのやり取りの入口。外からのメッセージも、内部の自動処理も、全てGatewayを通る。会社の受付と同じ役割。

2. SOUL.md(社訓)
秘書の行動指針を定義するファイル。「丁寧語で話す」「金銭に関わることは確認を取る」といったルールをMarkdownで書く。プログラミングは不要。このファイルを書き換えるだけで、秘書の性格がガラッと変わる。
3. メモリ(ノート)
秘書の記憶。昨日の会話も、先週の依頼も、先月の相談も全て記録されている。「あの件どうなった?」と聞けば過去の文脈から答えてくれる。ChatGPTが「金魚の記憶」なら、OpenClawは「手帳を持った秘書」。
4. Heartbeat(定時業務)
定期的に自動実行されるタスクリスト。「毎朝7時にニュースチェック」「毎晩22時に日報作成」「3時間ごとにSNSトレンド調査」など。ユーザーが何もしなくても秘書が自分から動く仕組み。これがOpenClaw最大の売り。
5. チャネル(電話回線)
秘書への連絡手段。Telegram、LINE、Discord、Slackなどから選べる。複数を同時に使うことも可能。
まとめ: Gateway = 受付、SOUL.md = 社訓、メモリ = ノート、Heartbeat = 定時業務、チャネル = 電話回線
データの流れ
ユーザーからメッセージを送った場合:
Telegramで「今日の予定を教えて」と送信する
チャネルがメッセージを受け取る
Gatewayに渡される
SOUL.mdのルールに従って処理方法を判断する
メモリから過去の予定情報を検索する
回答を作成し、チャネル経由でTelegramに返す
Heartbeat(自動実行)の場合:
設定された時間になるとHeartbeatが起動する
やることリストをGatewayに渡す
以降の流れは上記と同じ(SOUL.mdのルールに従い、メモリを参照して処理する)
違いは「誰がきっかけを作るか」だけ。ユーザーが送るか、Heartbeatが自動で始めるか。処理の流れは同じ。
Claude Code × OpenClawの使い分け
この2つのツールは役割が違う。両方使えると最強の組み合わせになる。
役割 | 大工さん(開発) | 家政婦さん(運用) |
いつ動く | 呼んだときだけ | 24時間常駐 |
得意なこと | 新しいものを作る | 毎日のタスクを回す |
使う場面 | スクリプト作成、設定ファイル生成 | 情報配信、メール整理、スケジュール管理 |
理想の使い方: Claude Codeで新しいスキルや設定ファイルを作る → OpenClawに渡して毎日自動で動かす。開発はClaude Code、運用はOpenClaw。この講座ではOpenClaw側を作る。Claude Codeとの連携は第37回で詳しく扱う。
ゴール状態
5つのパーツの名前と役割を言える
「SOUL.mdを書けば人格が変わる」「Heartbeatで自動化する」をイメージできている
Claude Codeとの違いを他人に説明できるレベル